気温 : 36度
路面温度 : 灼熱
あるのは : 情熱のみ!
デブデブ・ストーナーのスプリント終了後
HSR九州では4時間耐久レースがスタートする
この強烈な暑さの中 4時間はしるミニGPライダー達
ドMなのは間違いない・・・。
マウンテンマウスからは
SP50に
シロ・マンシェル & カルロス・サカイーラ ペア
SP100に
フク・ナンチェ & ワキバ・オー ペアが参戦!
どこまで行けるか?
いや!?
どこまで我慢できるか?
究極の我慢大会 PM 1:00 号砲と共にスタート!
スタートライダーはシロ・マンシェルとワキバ・オー!
混戦の中 上手く抜け出したシロ・マンシェル
昨日のテストセッションでは 伸び悩む姿が見られたが
1台 1台と前走者をパスしていき
30分後にはクラス6位を走行
一方 ワキバ・オーは、初のSP100車両に多少 手間取るも
長年のキャリアを活かし上手くマシンを走らせる。
1時間のスティントを終え
シロ・マンシェルからカルロス・サカイーラへバトンが渡された。
その直後 ワキバ・オーもピットイン フク・ナンチェへバトンを渡す
ピットへと戻ってきた2人のライダーは疲労困憊
この暑さなら当然であろう。
シロ・マンシェル
「昨日よりも暑さが厳しく 本当にキツイ スティントだったよ
でもペースは上手く上がってきているから
後半 少し涼しくなって更にペースを上げていきたいね!」
ワキバ・オー
「SP100を初めて走らせたけど ホント気持ちが良いねぇ!
暑いけど その暑さも忘れてスロットルを開けて行ったよ!
このまま 良いペースで走らせたいね」
コース上のラップは 暑さの為かアベレージは高くなく
一矢報いるには十分のペースで走る2組だが
HSRの魔物は、易々とは走らせてくれない
ライダーチェンジした15分後 カルロス・サカイーラが
シケイン立ち上がりで前走者の接触に巻き込まれ転倒!
すぐにマシンを起こし再スタート!
ピットに入ってくる事を想定しクルーは準備に掛かるが・・・
カルロス・サカイーラが帰ってこない!?
マシンSTOPか?
裏の折り返しストレートを見ると
そこには紫色のマシンを押すカルロス・サカイーラの姿が!
エンジンが止まった様である
力を振り絞り ピットロードに現れたカルロス・サカイーラ
フラフラになりながらもマシンを持ち帰った
「エンジンが再始動しない・・・」
力なく伝えた言葉にクルーはすぐに作業に掛かる
火は飛んでいる感じだ・・・
残るは燃料系
すぐにキャブをバラし組み込む
エンジンに火は入るか!?
パァ~~~~~ン!
60号車のNSRに再び火が入った
ライダーをシロ・マンシェルに戻しピットアウト!
しかし!
手伝っていたチサト・パトリシアパパから
「ダメェ!」と声が上がる
ん?
「チェーン引きのナットが完全に緩んでました!」
ピットウォールに出てピットインのサインを出す
このサインに対してシロ・マンシェルは首を傾げる
分からない状況により もう1ラップを走行
再びピットサインを確認し ようやくピットイン
ナットを締め込み 全体を再度チェックしてピットアウト
ポジションは・・・
トップから13ラップ遅れ
ポディウム・・・いや 入賞も難しい状況
だが 諦めないこのチーム
クルーから 残りのスティントをどうするかの判断は
ライダー次第だと告げられたカルロス・サカイーラ
諦めるのなら適当に交代して・・・これで良いだろう
しかしカルロス・サカイーラは・・・
「シロ・マンシェルにはキツイだろうが
1時間のスティントを走ってもらって 残りの1時間半は
僕が限界まで頑張るよ!」
この暑さの中 ハード過ぎる作戦だが
一縷の望みを託し 究極の作戦を遂行する事となった
SP100の45号車は順調にラップを重ね
気が付けばクラス6位を走行 このまま行けば
入賞も見えてくる!
PM 3:25
60号車のシロ・マンシェルがピットイン
ライダーをカルロス・サカイーラにチャンジし
究極の戦いがスタートした・・・。
ピットに倒れ込むシロ・マンシェル
本当に 頑張った!
後は、カルロス・サカイーラに任せ 静かに目を閉じた・・・。
遅れを取り戻すべくハードプッシュするカルロス・サカイーラ!
「てめぇのケツはてめぇで拭く!
シロ・マンシェルの走りに応えるんだ!」
その思いが伝わってくる程の気迫!
見守るスタッフも その走りを見守る
太陽が傾き始め ライダーへ強烈な西日を浴びせる
ゴールまでラスト5分
満身創痍のカルロス・サカイーラ
チェッカーまであと少し シロ・マンシェルは黙って見守る
PM 5:00
HSR九州に花火が打ち上がり チェッカーが振られる
猛暑の中 戦い抜いたライダー達へ惜しみない拍手が送られる
45号車 フク・ナンチェ、ワキバ・オー ペア
入賞を逃すも無事完走を果たし 次戦へ望みを繋ぐ
60号車 シロ・マンシェル、カルロス・サカイーラ ペアも
大きく順位を落としながらも無事 完走を果たし
お互いを称えあった・・・。
真夏の4時間耐久レース
ハードな4時間を共に戦ったライダー達の表情は
真夏の太陽にも負けない輝きがあった・・・。
記事 : mini-motoGP.com番記者
コメントする